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職人の仕事場

March 03, 2006

相馬正和さんの壷屋焼

は琉球王朝時代から受け継がれている、沖縄の伝統的な焼物(やちむん)です。
特徴は素朴さと力強さ。昔も今も、生活に密着した工芸品として愛されています。
その中で伝統工芸士・相馬正和さんの壷屋焼は、伝統を踏襲した上に独自のエッセンスが加えられた、 他とは一線を画す作品。
どういった環境でそのような作品が生まれるのか、相馬さんの窯元・陶眞窯を訪ねました。

●陶眞窯がある読谷へ

やちむんの里として有名な読谷は、沖縄本島の中部に位置します。
東には緑の山並み、西には東シナ海、北には残波岬という、美しい自然と豊かな伝統文化に育まれたところです。
陶眞窯があるのは山間の読谷町座喜味。
広い敷地の奥には緑に囲まれた庭が広がり、その一角に相馬さんの工房がありました。
美しい自然に囲まれた工房
工房の隣には登り窯がある
美しい自然に囲まれた工房
工房の隣には登り窯がある


●相馬さんの工房

訪ねた時、相馬さんは酒甕の装飾に使う龍を作っている最中でした。
作業は繊細ながらもリズミカルに進み、見惚れている間に立派な龍が誕生しました。
「沖縄では窯で作品が焼かれることを“生まれる”と言うんだよ」
と教えてくださいました。土の塊から龍が生まれる様子は、まさに神業といえます。

工房は制作中の作品がいっぱい
龍を作っている相馬さん
工房は制作中の作品がいっぱい
龍を作っている相馬さん



●作品ができるまで

土は全て沖縄産。性質の違う何種類もの土を作品に合うように調合し、形作ります。
そして水分が飛ぶまで乾燥させた後、焼きに入ります。焼き方は2種類。
釉薬をかけて約1200度で焼く上焼は、碗や皿などの日常食器が中心。
釉薬をかけないで約1000度で焼く荒焼は、甕など大型の器が中心です。

乾燥中の古酒用「5升甕」
ガスを燃料とする窯も使われる
乾燥中の古酒用「5升甕」
ガスを燃料とする窯も使われる



●相馬さんの感性

工房の本棚には、国内外の貴重な美術書が並んでいます。
相馬さんは韓国、スペイン、フランス、イタリアなどでも研鑚を積み、作品にはその類稀なセンスが表れています。
「究極の美とは、卵や女体の曲線。それはアールヌーボーでも同じ。焼物はその曲線が重要なんだよ。甕なんてまさに逆さ卵でしょう」

相馬さんの美術知識はとても深い
芸術的な杯「ビーナス(ナビィ)杯」
相馬さんの美術知識はとても深い
芸術的な杯「ビーナス(ナビィ)杯」



●やちむんへの思い

泡盛や沖縄料理と共に受け継がれてきたやちむんは、沖縄の工芸の中で一番身近に触れられるものです。
「やちむんは窯で生まれて、人に使われることで命を吹き込まれる。もちろん割れることもあるけど、それがやちむんの魅力。だから泡盛や料理が美味しくなるように、どんどん使ってほしいと思う」



<相馬正和さんプロフィール>

そうままさかず。伝統工芸士。「陶眞窯」窯主。1949年神奈川県横浜市生まれ。1972年沖縄へ渡り壺屋焼高江洲育男に師事。全国各地で陶芸展を開き、数多くの受賞暦を持つ。

<作品を購入できます>

記事の中で紹介した酒甕と杯を、通信販売で購入できます。

こちらをクリックしてご注文ください。
※販売は好評のうちに終了いたしました。多数のご注文ありがとうございました。
瓶・蓋
■「3升甕」本体・蓋
■「5升甕」本体・蓋
■「ビーナス(ナビィ)杯」
※1点ずつ手作りですので、色味や形は写真と多少異なります。
※販売は好評のうちに終了いたしました。多数のご注文ありがとうございました。



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